2016年7月25日月曜日

フィンランド人大興奮!あの「マンミ」のアイスバージョンが出たよ!



Pääsiäinen(復活祭/イースター、年によって時期は違うが3月もしくは4月)の時に食べる黒いカタマリこと「mämmi」(マンミ)をご存知でしょうか?ライ麦、ライ麦モルト、シロップなどでできた黒い食べ物で、クリームと砂糖をつけて食べたり、バニラアイスと一緒に食べたりするもので、その複雑な味わいはかなり人を選びます。また、見た目がまるで排泄物みたいにも見えることからフィンランド人の間でもこんな冗談にされています。

第二次世界大戦の時、連合軍のアメリカ軍トップの人が戦争で苦しんでいたフィンランド人たちを視察に来た。フィンランド人はmämmiを出した。米軍トップはすぐに本国アメリカに電話した。「すぐにフィンランドに食糧支援を送るんだ!フィンランド人たちは『食事を二度』食べている!」

そんな冗談になるほどのmämmi、個人的には好んで食べたいとは思えませんが、お味の方はぜひ一度食べてみていただきたいところ。通常pääsiäinenの時にはそのまま食べれるものが食品売り場に並びますが、そうでない時期にも冷凍のmämmiが冷凍コーナーに並んでいます。

さて、mämmiに関しての説明が済んだところで、mämmiを作り続けて50年の(herne keitto豆スープとかも作ってる)Kymppi-Maukkaatが50周年を記念して作ったのがmämmiのアイス「mämmi jäätelö」!




これを見つけたフィンランド人も「mämmiのアイスが出ればと思ってたけど、まさかホントに出たなんて!」と大興奮!





非常に簡素なパッケージで、mämmiのアイスが入った紙カップの上に、ぎりぎりアイスが隠れるか隠れないかくらいの紙蓋がのせてあります。紙蓋を開けていたずらしてから蓋をかぶせ直してもパッと見わからないであろう感じの、ある意味素朴な、ある意味安っぽいパッケージ。パッケージのカラーリングも別に普通のmämmiのパッケージに似せているわけでもなく、適当感が漂います。




でもお味の方はといえば…アイスなのにしっかりmämmiになってる!色は「カフェオレアイス」と言われても違和感がない感じの薄い茶色。味は普通のmämmiよりも食べやすいけど、ちゃんとmämmiらしさもあり、mämmi独特の下にざらつきのある感じもしっかりあります。

フィンランド人の感想は「美味しかった。また食べたい」とのこと。mämmiをまだ食べたことのない方、mämmiを試したけどムリだったという方はこのmämmijäätelöを食べてみるといいかもしれませんよ。


(abcxyz)

2016年7月20日水曜日

フィンランドでも大人気「Pokemon GO」でヘルシンキのあの公園に人だかりが



いまだ正式サービスの始まっていない日本を除き世界中で一大ブームを巻き起こしているスマホゲーム「Pokemon GO」。

「ポケモン」はもちろんフィンランドでも強く、日本で「ポケモン」が流行りだしたころからのファンはもちろんのこと、10代の若者にもファンは多くいます。日本のポップカルチャー関連のコンベンション/イベントに赴けば、「ポケモン」関連のコスプレをしている人を探すのは容易です。

そんな「ポケモン」の人気がすでに広範囲で浸透している中でリリースされた「Pokemon GO」。もちろんここフィンランドでも人気にならないわけがありません。トップ画像は7月19日(火曜日)に撮影されたRuttopuisto(正式名称Vanha kirkkopuisto、黒死病/ペストで亡くなった人たちが埋めてある公園)。そしてこちらがフィンランド正式リリース前の7月13日(水曜)時点のRuttopuistoです。





正式リリース後はご覧のとおり大騒ぎですが、すでにフィンランドでのアプリ正式リリース前から、他国のストア経由でダウンロードして遊んでいる人が大勢いました。




こちらは7月14日時点でのiOSのフィンランド版Appストアでの表示。「現在フィンランドのストアでは利用できませんが、ドイツ版ストアでは利用可能です。ストアを変更してこのアイテムをご覧ください」との記述。




Helsingin Sanomat 19.7.2016

新聞でも取り上げられています。ヘルシンキ中央駅からStockmanに抜けるところにあるKaivopihaに「Pokemon GO」をプレイするためにたむろする人々。正直じゃまですね。

「Pokemon GO」を手掛けるNiantic Labsは同様の位置情報ベースのスマホゲーム「Ingress」をだいぶ前にリリースしています。「Ingress」でも歩きながらする人が邪魔になったりすることが起きていましたが、いわゆる「元ネタ」が存在しないオリジナルゲームだった「Ingress」と違い、すでに巨大で熱狂的なファンベースのある「ポケモン」を基にしたゲームということで、開始早々Twitterのアクティブユーザー数を抜くなど、プレイ人口が半端ではありません。すでに様々な事件、事故、を含め社会現象ともいえる大騒ぎになっています。




まだ日や時間帯によってはこのようにアクセスしにくい状況であることも。


(abcxyz)

2016年7月17日日曜日

売り切れ続出!フィンランド発のオートと豆でできた代理肉「Nyhtökaura」

フィンランドでは肉の代わりとなるタンパク源が注目されています。そんな中、フィンランド国内の素材で作られた「プルドポーク」(Pulled Pork)ならぬ「Pulled Oat」こと「Nyhtökaura」が人気を集めています。




今年フィンランドで研究開発された新商品です。肉の代わりのタンパク源としては大豆や、大豆でできた大豆肉も注目を浴びていますが、暖かい国でなければ生産できない大豆と違い、フィンランド国内で生産できるソラマメ(härkäpapu)とオート(もしくはエンバク kaura)を主材料として作られているのも大きなポイントです。

「大豆アレルギーがあるとベジタリアンになるのは難しい」とよく言われるそうですが、このNyhtökauraは大豆も小麦も使っていないため、大豆アレルギーや小麦アレルギーの人でも食べられるのもうれしい点。

Nyhtökauraはフィンランドで大きな注目を集め、お店に行っても「土曜の朝入荷してその日のうちになくなる」というほど。珍しいことに「一家族につき一つのみしか買っちゃダメ」(1/Talous)なんて手書きのサインも。


今回運よく購入できたのはNyhtökauraの「Naked」(裸)味。ちょっと塩味がついているだけのもので、ほかにもしょうが味とトマト味のNyhtökauraも(お店には見当たりませんでしたが)存在するよう。




こちらがパッケージを開けたところ。生のまま食べることもできます。




こんな風にどんぶりにして食べてみたところ、肉のスジっぽい感じの食感もあり、肉だと言われてもあまり違和感がないかも。

100gあたりの栄養は:

エネルギー 204kcal
脂肪 4.9g
タンパク質 31.2g

などとなっています。パッケージには「Oat & bean based protein food」(オートとソラマメがベースのタンパク質食品)なんて書いてありますが、オーストリアの会社LivinFarmsによるミールワームはといえば100gあたり:

カロリー 500kcal
タンパク質 45.1g

なので虫食の方が断然タンパク源として優れています。「虫食?なにそれ?」という方や虫食の詳細/感想が知りたい方は「虫食は地球を救う。LivinFarmsのプロジェクト出資特典の虫を食べてみた。芋虫恐怖症だけど普通に食べれた。(動画あり)」の投稿をお読みください。



(abcxyz)

2016年7月16日土曜日

フィンランド人に訊くビルベリー、ブルーベリーの見つけ方と偽物の見分け方(動画)






小さな森でビルベリー(mustikka)を見つけたので、食べたらおなかを壊すという偽物(クロマメノキ juolukka)との見分け方を動画でご紹介!

・本物のブルーベリー(pensasmustikka)やビルベリーの葉っぱは冬に落ちる(落葉性)
・「偽物ブルーベリー」は葉っぱが落ちない(常緑性)
・「偽物ブルーベリー」の葉っぱは分厚くテカテカしている
・「偽物ブルーベリー」を食べてもおなかが痛くなる程度(とフィンランドで言われるがジュースなどには含まれ、一応食用。本物のベリーと比べおいしくない)
・本物が密集しているところに偽物はあまりない
・だからベリーがある場所で葉っぱを触って確認すべし

フィンランド人の知識と経験に基づいて紹介していますが、あんまり変なものを食べて大変なことになっても当方としては責任は負えませんので、フィンランドでベリー狩りをしようという方は知識のある人を同行させるのが確実です。


(abcxyz)

2016年7月12日火曜日

フィンランド国内の空き巣、フィンランド国籍と外国籍の空き巣犯の割合は?

近年多数難民がヨーロッパに流入することに起因して、ここフィンランドでも、一部に犯外国人的な感情を露にするひとが増えてきているようです。外国人が犯罪を犯す率が高い、などという根も葉もないウワサにより扇動される人々も少なくありません。

そんななか、Helsingin Sanomatがフィンランド国内で発生した空き巣犯の国籍に関する興味深いグラフを出しているのでご紹介します。




(青がフィンランド国籍、オレンジが外国籍)

これによれば、全国の空き巣被害のうち、68.8%がフィンランド国籍、外国籍の割合が31.2%とのこと。首都ヘルシンキが含まれるUusimaa県では60.85%がフィンランド国籍、Keski-Pohjanmaa県(中央フィンランド、例えばVaasaとか)では外国籍空き巣犯が多く78.8%。Kainuu県ではすべてフィンランド国籍、Etelä-Savo(南サヴォ県)ではバランスが取れて50%ずつとなっています。

この記事の中では、この「外国籍」の空き巣犯の多くはバルト三国と、東ヨーロッパの籍の人々。彼らはフィンランドへの移民ではなく、いろいろな国を回って空き巣をしている「旅する空き巣犯」なのです。とはいえ、全体としてみれば68.8%がフィンランド国籍の空き巣犯であるということは興味深いことでしょう。

なお、今回の記事のようにグラフで割合を示すことはできませんが、気候が良く薄着の観光客も多い夏場には、スリ犯罪も増え、「旅するスリ犯」たちもフィンランドにやってくると言われていますので、旅行の際はお気を付けください。




ヘルシンキ市内の空き巣数も掲載されていましたが、Kallio(バーが多い、最近はボヘミアンな地区として知られる)とHerttoniemi(マリメッコのアウトレットストアがあるところ)の空き巣犯罪が多く、Munkkivuori(古いマンションが多く、少し所得の高めの高齢者が多いが、駅はない)は空き巣犯罪がないという興味深い結果になっています。


image : Helsingin Sanomat 11.7.2016

[via Helsingin Sanomat 11.7.2016]

(abcxyz)